ちょっと世界散歩してくる

アル中<歩き中毒>の世界散歩日記

スイス【ベルニナ急行で飾る旅のフィナーレ】

5月19日

・移動日

 

グーテンモルゲン !(おはようございます!)

いよいよこれから旅の最終目的であるベルニナ急行に乗るためスイスに向かう。

ベルニナ急行とはクール(スイス)からティラノ(イタリア)間を走る列車で、途中4000メートル級のベルニナアルプスパリュ氷河山上湖などスイスを代表する絶景ルートをパノラマ車両で走るのものである。

実はこのベルニナ急行がヨーロッパ旅行のきっかけになっていただけに、楽しみもひとしおだ。

 

ミュンヘンからスイスのチューリッヒまでバスで向かう。

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このFlix Busはヨーロッパではかなり有名なバス会社で、ミュンヘンーチューリッヒ間がなんと約2,000円と格安なうえにWi-Fi、電源が完備されていてなかなか快適だった。

途中でフェリーに乗り込み、バスごと湖を渡るという荒技を見せてくれた。

バスに揺られること約4時間半、チューリッヒの街に入った。

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スイスはどことなく他のヨーロッパ諸国と違った趣を感じる。

ミニチュアのように整った街並みが美しい。

チューリッヒ中央駅に到着。

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ようこそ、チューリッヒへ!

あまり時間がなかったので、駅構内で食べ物を調達して電車で食べることにした。

それにしても物価が高い。

自販機でエビアンの一番ちっさいペットボトルが350円ぐらいで売られていて、マクドナルドのセットもだいたい1600円ぐらいした。

ちなみに大阪の西成の自販機では30円でジュースが買える。

 

クール行きのチケットを買い、列車に乗り込む。

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視界に入る景色の「アルプスの少女ハイジ」感がものすごい。

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この日は少し曇ってはいたものの、絵に描いたように美しい景色が広がっていた。

 

チューリッヒ駅から1時間半ほどしてクール駅に到着。

クールはローマ時代から続く歴史ある街で、スイス最古の街といわれている。

こじんまりしているが、とても静かで落ち着いた雰囲気の街だった。

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建物のデザインや配色が洗練されていてとてもオシャレだ。

空気がとても澄み切っていて深呼吸する度に体が浄化されていくのを感じる。

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ギャーーース!!

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オラにまかせろ!

みんな、オラに元気を分けてくれ!

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あともうちょっと元気が集まったら発射します!

この街はアートに関心が高いのか、街中にオブジェが展示されていた。

 

クールの街を散策しながら、ホテルに到着。

長い移動の1日がようやく終わった。

明日のアルプス越えに備えて早めに就寝する。

 

5月20日

朝を迎え、いよいよこの旅のフィナーレ!

ベルニナ急行に乗ってアルプスの山を越える!

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おはようございます!

アルプスの雪が朝日を受けて白く輝いている。

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おはようございます!

元気玉を叩くと重く、さすると軽くなったような気がした。

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クール駅に到着。

本当はここからベルニナ急行に乗れるのだが、最後の最後で予約をミスしてしまい、サンモリッツ駅で乗車することになった。

サンモリッツ駅まで朝の通勤客と一緒に電車に乗る。

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優雅すぎるスイスの通勤風景。

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日陰でさぼるヤギ。

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スイスフィルターにかければ、貨物列車までカッコいい。

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ジオラマのような集落だ。

ピンセットでヤギをつまんでジオラマを作りたい欲求にかられる。

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だんだんアルプスの山が近づいてきた。

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中世の雰囲気を色濃く残す小さな街サメーダンを通過し、サンモリッツ駅に到着。

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うーん、スイスの赤い車体はどうしてこうもカッコいいのだろうか。

自転車用の車両があるのはいかにもヨーロッパらしい。

アルプスの山を眺めながら列車を待ち、ついにベルニナ急行が到着!

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パノラマ車両から眺めるアルプスの山は大迫力だった。

f:id:tayutai0001:20180719163744j:plain1等車両の乗客はほとんどおらず貸切状態だったため、自由に席を移動して景色を楽しむことができた。

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こんなところにまで小屋がある。

どうやってここまで通うのだろうか?

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すべての光景が非日常的な出来事に思えて面白い。

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エビアンも故郷を懐かしんでいる。

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パリュ氷河の水は澄み切っていてターコイズブルーがとても綺麗だ。

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しんと静まりかえった雪山をベルニナ急行が山頂を目指してゆっくりと登っていく。

暖かいコーヒーを飲みながらアルプスの山々を眺めるのは贅沢な時間だ。

アルプグリュム駅で一時停車し、外の景色を楽しむことができた。

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外は思ったより寒くはなく、むしろ火照った頬をなでる冷気が心地良かった。

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このアルプグリュム駅標高2091メートルの断崖絶壁にある駅で、ここから眺める景色は最高だ。

www.youtube.com

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こんなテラスで食事をしたら贅沢すぎて口が腫れる。

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あれはのパリュ氷河の水が集まってできたパリュ湖だ。

もし許されるならば、エビアンのペットボトルに詰めて持って帰りたかった。

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U字谷とパリュ湖。

自然の雄大さと美しさに圧倒され、これは一生忘れられない景色になるだろう。

 

これからイタリアのティラノ駅に向かう。

下の急勾配になっているため車輪を軋ませながら列車は進む。

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ポスキアーヴォ湖

この辺りはハイキングコースになっていて、トレッキングを楽しむ人たちが多く見かけられた。f:id:tayutai0001:20180719194722j:plain

ベルニナ急行の見せ場であるブルージオのループ橋だ。

華麗なドリフトをきめながらティラノの街に滑り込む。

 

ティラノ駅に到着。

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わかりやすい!

箱根登山鉄道さんありがとうございます!

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ティラノ駅は意外にもこじんまりとした田舎の駅だった。

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駅の中に古い機関車が展示されていた。

昔はこれで山を越えていたのだろうか。

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ティラノ駅前広場。

あのアルプスを越えてきたのかと感慨深い気持ちで山を見上げる。

この駅からミラノ駅まで列車で向かい、ミラノのマルペンサ空港から日本に帰国する。

 

これでいよいよ約50日間にも渡る長いヨーロッパ旅行の終わりを迎える。

 

旅というものは面白いもので、旅慣れてくると「必要な物」の新陳代謝がよくなり無駄な荷物が少なくなっていく。

そして 重い荷物がどんどん軽くなり、反対に思い出がどんどん増えていく。

 

思い返せば、最初はヨーロッパに対して抱いていた「イメージ」「現実」とのギャップに戸惑うことの連続だった。

期待はずれでガッカリすることもあれば、予想外の感動もたくさんあった。

そしてだんだん「知識」だけに頼ることの不確かさを知り、頭だけでなく現実の体験を通して物事を知ることの確かさを実感した。

 

今やネットですぐに「知識」が得られる時代で、スマホさえあれば誰でも物知りになれる。

「知識の領域」の「広さ」だけではなくどれだけ「深く」物事を知っていて、しかもそれを「自分の言葉」で語れるかということが大事なのだと思う。

海外ではよく知識よりも「お前はどう思うんだ?」と意見を訊かれることが多かった。

その度に日頃どれだけ物事を「深く」知り、「自分の視点」を持てているだろうかと反省させられた。

知ってる世界に安住せず、旅人のように常に新鮮な見方で世の中を眺めること。

ありふれた日常でさえ「冒険の日々」に変えられる人が「本物の旅人」なのかも知れない。

ミラノのマルペンサ空港から日本に向かう飛行機の中でそんなことを考えていた。

 

そして日本に降り立ち、僕は「旅行者」から「日常の旅人」になった。

 

【読者の皆さんへ】

いつの間にか多くの読者の方に読んで頂き感謝の念に堪えません。

初めてのブログということで不慣れでお見苦しいところが多々あったかと思いますが、

暖かく見守って頂きましてありがとうございました!

この場を借りてお礼申し上げます。

 

今後はアメリカ編、インド編、トルコ編、国内編なども書いていきたいと思っています。

また読んで頂けると嬉しいです。

長々とお付き合い頂きありがとうございました!

これにてヨーロッパ編完結します!